詩…「Quiet War」

平和が壊れても

私の世界は壊れない

何が降ろうが失くなろうが

今日も薔薇を愛でるの



貴方が平和なら

平穏じゃいられない

過る黒い予感を

押し込めて薔薇を手折る



平和なんかそんなもんよ

隣の人が消えなければ 幸せ

蚊帳の外で胸騒ぎ

膨らます恐ろしさ



世界は争うわ

唯一つのためだけに

零れ落ちるものが

虚しさというものなのも知ってる



人々は過ちを

繰り返したい生き物

我が身可愛い 悲劇と憎悪に

悦を覚える私のように



命ほど 見えないものはない

動きも止まりもせず

空(くう)を漂いもしない

この今はたった砂の一粒なのに

一喜一憂 慌ただしい



愛ほど 見えないものはない

表すのは物質だけ

触れられぬ蝶のよう

だけど 尚舞うようならば

その翅に棘を刺すまで



世界は再び静まり返る










テーマというか、私が今まで書いてきたものの中では特殊な詩でしょうか。

パッと見テーマは「戦争と平和」なのですが…。

あまり意味を書かないほうがいいと思うので。


とにかく私の平和観、みたいなのを書いたつもりです。



それよりも、写真を見たほうがもっとわかりやすい。

こんなに一枚で表現できるなんて!

瓶の中にある平和・平穏と、窓の外にある不穏。その対比がキーです。






初公開:2018年2月26日

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