詩…「弔蝶の飛翔」
生と死が始まる場処は
静かなところでしょうか
血肉で塗れたところより
遠くにあるでしょうか
白百合の香りが立ち込める
部屋の空気は
過ぎし日と同じ儘で
黒衣で俯く人々の上で
魂は既に空を浮遊している
私たちは
死に触れることができない
生と死が始まる瞬間は
どんな時も美しい
神秘にただ涙を零し
誰もが世界に望まれ
善も悪も其処には無かった
誰かが消え去るときは
憎たらしいほどの青空で
罪を焼き尽くす炎さえ
夜空に咲く花の如く
私たちはいつまでも
心を映し続ける
by Pixabay https://pixabay.com/photo-2049567/
2018年10月21日に公開した、新鮮なる新作でございます。
なんかこう、秋の季節柄かはわかりませんが、最近は割と多めに雲のない空を目にします。
夕方になると、透き通った青からピンク、オレンジへのグラデーションがとても綺麗。
たとえ胸の内でどんな黒々としたものが渦巻いていようと、
いや、寧ろそんなときに限って空は美しい。
そういう思いを含んでいたなぁと、作った後に思います。
ジャケット写真は、キノコも出てこなければ夜でもないのですが、検索していて一目惚れした写真でした。
初公開:2018年10月21日
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