詩…「共鳴」

私の声は 目の前の電波なんかじゃ聞こえない

貴方と私は いつだって表裏一体

黒と白で 光と闇で

心と体を切り離そう 通う血は違っていたから

繋がっていたのは 目に見えないものだった



まず心には 触れられないほどの熱を流し込もう

ほら 気づけば火照っている

神経すら消えた体には モノクロの記憶を注入しよう

それで全て貴方よ 私だけ知る貴方が出来上がるのよ



見えるのは私だけでしょう?

上辺だけのものも 口先だけのものも

全て消え去った











ちょっとSFチックな作品。

なんて言ったら、SF好きに怒られそうです。

だって、SFは見たことないから。


言葉がSFっぽいだけで、精神世界の話ですし。

SF論議は置いといて、どうやら電話やSNSを意識して書いたようです。



「心と体を切り離そう 通う血は違っていたから」

の意味が今は沁みます。

同じ人間で、同じ世界に生まれて。それでも別人であること、体が違うことが、どれだけ遠く感じられるか。






初公開:2015年2月26日
詩過去作集「狂愛」収録

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