詩…「屋根裏の廃れた書斎にて」

私の心は熔岩だ。



君を憎んで、憎んで、

憎み尽くすことはできるが、

純粋に愛することはできないだろう。



ああ、私の心が大海であったならば。

荒波で君を飲み込むことはあれど、

ひと時でも君を優しく包み込むことができる。



君には、あの遠くの街を覆うように聳える、

怪物の如き火山が見えるだろうか?

私はあの火山のように、噴火をすることはできない。

いや、しようとすらしないだろう。



なぜなら、君は存在しないからだ。

私の瞳に君を映せば、存在しうることもあるだろうが、

君の瞳に私が映ることは、一生無い。



悲しいことだと、絶望し、果てようと考えたこともある。

だが、君の瞳が他の誰かを映すなど毛頭考えられない。

ならば君が、私の瞳に存在し続けられるよう、

何世紀でも生きてみせよう。



いつ生まれようが、いつ死のうが、

胸にあるのはただ一つ。



君を愛していることだ。










形式が人間たる所以に似てるな。

この時期(2017年夏)は、きっと型破りな形式で書きたかったのでしょう。


この詩に限らず、私の詩での恋愛観は

"相手がそもそも存在していない"

ことが多いので、共感しにくいかなと思う。とブログでも書いていた。


でもセリフっぽいのがズキュンと来るよね。




写真は文中に登場する火山を。

美しく、パワーのあるものを選んだ。


しかし、家から火山が見えるというのも特殊だな(笑)

山のふもとの町ならあるかもね。






初公開:2017年9月3日

0コメント

  • 1000 / 1000